介護の外国人材に夜勤を任せる日本語力―8ヶ月で配属した方法
最終更新日:2026年9月11日
介護現場で夜勤を任せられるかどうかは、申し送り・記録・緊急時の報告という3つの場面の日本語で判断できます。
特定技能の入国時に確認される日本語レベルと、夜勤で必要になるレベルの間には差があります。 職場で毎日使う表現から学ぶ日本語教育で、従来約1年半かかっていた夜勤配属が約8ヶ月になった事例があります。
夜勤を任せられる日本語力とは、夜間の少ない人数の体制の中で、申し送りの内容を聞き取り、利用者の状態を記録し、異変があったときに電話で報告できる日本語の力のことです。
この記事では、夜勤で求められる日本語の場面、入国時の日本語要件とのレベル差、約8ヶ月で夜勤配属に至った日本語教育の進め方を解説します。
夜勤で外国人材に求められる日本語の場面
夜勤は日中と比べて職員の人数が少なく、外国人材が1人で判断して日本語を使う場面が増えます。 受け入れ企業が夜勤配属を判断するときに確認したいのは、次の3つの場面です。

夜勤の日本語は、聞く(申し送り)・書く(記録)・話す(報告)の3方向すべてが必要になります。 夜間は、そばにいる日本人職員へすぐに確認できる場面が限られます。 このため、会話の練習に加えて、記録と電話報告の練習まで含めた教育が必要です。
① 申し送りを聞き取って引き継ぐ
日勤の職員から、利用者の体調や注意事項を口頭で引き継ぎます。
「田中さんは夕食のとき、少しむせていました」という申し送りを聞き取れるかどうかが、夜間の食事や水分の対応を左右します。
② 夜間の様子を記録に書く
巡回で確認した利用者の状態を、介護記録に日本語で残します。
「23時 巡回。入眠中。 特変なし」のように、介護現場特有の書きことばが必要です。 翌朝の職員が読んで分かる記録を書けることが、夜勤を任せる条件のひとつになります。
③ 異変があったときに報告する
利用者の転倒や発熱など、緊急時には看護師や上長へ状況を伝えます。
「田中さんが転倒しました。意識はあります」のように、誰が・いつ・どうなったかを短い文で順に伝える力が必要です。
電話では表情や身振りが使えないため、対面の会話よりも高い日本語力が求められます。
入国時の日本語要件と夜勤に必要なレベルの差
介護分野で特定技能1号の外国人材を受け入れる場合、日本語能力試験N4以上または国際交流基金日本語基礎テストの合格に加えて、介護のことばを確認する介護日本語評価試験の合格が求められます。
(出典: 厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」)
これらの試験で確認されるのは、生活と仕事の基礎になる日本語です。 夜勤の申し送りや記録まで独力でこなせるかどうかは、受け入れ企業が現場の場面ごとに確認していく必要があります。
受け入れ企業に求められる日本語教育の変化は外国人材の日本語教育の課題と2027年からの変化の解説で詳しく紹介しています。
8ヶ月で夜勤配属に至った日本語教育の進め方
医療法人社団永生会では、ネパールとベトナムの特定技能の外国人材5名がむすびばのオンライン日本語教育を受講しました。 従来はおよそ1年半かかっていた夜勤への配属が、受講した外国人材では約8ヶ月になっています。
施設からは「ただ話せればいいわけではなく、状況を確認して異常があった場合は知らせたり、どのように対応したら良いかを相談する必要があります」という声が寄せられました。 レッスンでは、報告・連絡・相談といった職場のコミュニケーションに重点を置いています。
(出典: 導入事例「介護現場で生きる日本語を学び、8ヶ月で夜勤への配属を実現」)
期間短縮の中心にあるのは、次の3つの進め方です。
職場で毎日使う表現から学びます
教材の中心は、その職場の申し送りや記録で実際に使われている表現です。 覚えた表現を翌日の勤務でそのまま使えるため、学習が定着しやすくなります。
少人数・会話中心で話す量を確保します
むすびばのレッスンは少人数で、会話が中心です。 聞き返す・言い直すというやり取りを繰り返すことで、申し送りに対応できる聞く力と話す力が育ちます。
就労が始まってからも学習を続けます
むすびばは就労開始後夜勤が任せられるように、日本語教育を継続して行います。 夜勤に配属されたあとも、記録や報告のことばを現場の変化に合わせて学び続けられます。
介護現場の日本語教育でむすびばができること
N4合格に加えて、技能実習制度と同様に育成就労でも受け入れ企業が求めていることは、入ってきた外国人材に現場で日本語が通じるかどうかです。 むすびばが目指すのは、点数だけではなく現場で仕事が回る状態です。 そのために、次の3つの力を鍛えます。
- 聞く力:「田中さんは夕食のとき、少しむせていました」という申し送りを聞き取る力です。
- 話す力:「田中さんが転倒しました。意識はあります」と短い文で報告する力です。
- 確認する力:「すみません、薬の時間をもう一度お願いします」と聞き返して確かめる力です。
そのうえで、制度の要件とも両立できる体制を整えています。
- 登録日本語教員が在籍しています。
- 就労開始前のA1相当・100時間講習に対応できる体制があります。
- 福岡での入国後講習に対応しています。
- 就労開始後も100時間の日本語教育を継続して行います。
- 特定技能移行に向けたN4対策プログラムを実施しており、N5相当からN4合格までの3年間を伴走できます。
介護の職場で毎日使う表現からレッスンを組み立てます。
料金は1コマ60分・1,000円で、入会金・教材費は無料です。
よくある質問
Q1. 夜勤を任せられるかどうかは、何で判断すればよいですか。
A. 申し送りの聞き取り、記録の記入、緊急時の電話報告の3つの場面で判断してください。
Q2. 特定技能で介護の外国人材を受け入れるとき、日本語の要件はありますか。
A. 日本語能力試験N4以上または国際交流基金日本語基礎テストの合格に加えて、介護日本語評価試験の合格が求められます。 介護職種の技能実習2号を良好に修了した外国人材は、これらの試験が免除されます。
(出典: 厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」)
Q3. 夜勤に配属できるまで、どのくらいの期間がかかりますか。
A. 職場の体制や本人の日本語レベルによって変わります。 医療法人社団永生会の事例では、従来およそ1年半かかっていた夜勤への配属が、現場で使う日本語を学ぶ教育によって約8ヶ月になりました。
Q4. 2027年4月からの育成就労制度で、介護分野の日本語要件はどうなりますか。
A. 介護は育成就労の対象17分野に含まれています。 就労開始時にA1相当以上、特定技能1号への移行時にA2相当以上の日本語能力が確認される仕組みです。
(出典: 出入国在留管理庁「育成就労制度の分野別運用方針」)
この記事を書いた会社
むすびば株式会社は、「人と人のいい関係性を築く」ことを目指す、外国人材向けオンライン日本語教育の会社です。
介護・製造業・建設業の現場で働く技能実習生・特定技能などの外国人材(2027年4月からは育成就労)に、少人数・会話中心のオンラインレッスンを1コマ60分・1,000円(入会金・教材費は無料)で提供しています。
登録日本語教員が在籍し、福岡での入国後講習、就労開始前のA1相当・100時間講習、就労開始後の100時間の継続教育、特定技能移行に向けたN4対策までを一貫して行っています。
介護現場で使える資料をダウンロードできます
このページの下部から、むすびばの資料をダウンロードできます。
資料は建設業向け・介護士向け・全職種向け・入国後講習の4種類があります。
夜勤配属に向けた日本語教育を検討している受け入れ企業には、介護士向けの資料がおすすめです。
入国直後の教育から検討する場合は、入国後講習の資料もあわせてご覧ください。
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