外国人技能実習生 日本語ができない理由
技能実習生を受け入れてみたはいいが、思った以上に日本語を話せない・・・。よその会社の実習生は日本語を上手に話せているのに、うちの実習生はなかなか上達しない。そんなお悩みを抱えた企業様は多いのではないでしょうか。
この記事では、来日時の技能実習生が日本語をあまり話せない理由や実習生の日本語能力の個人差が大きい理由、上達のために受け入れ企業ができることについてご紹介します。
コロナ禍の影響で技能実習生が日本語を話せない
送り出し機関で入国前の6ヶ月の日本語を勉強してきたはずなのに、来日時点で実習生が日本語をあまり話せない。その原因は、実はコロナ禍の影響によるものがあります。
①来日前に対面の授業が無くなった影響
コロナの感染拡大によるロックダウンの影響で、多くの送り出し機関では対面の授業が無くなりました。オンラインでの授業は対面とは違った独自の教え方や特別な配慮が必要になりますが、ほとんどの送り出し機関の教師はコロナ前はオンライン授業などやったことがありません。不慣れな教師が行うオンライン授業では、実習生の理解度や学習意欲が大幅に下がってしまいます。
②外国人実習生が入国するまでの期間が空いた
また、コロナ禍で入国待ちの期間が長かったことも実習生の日本語レベルに大きく影響しています。送り出し機関にて一通り日本語を学習してから入国まで2年近く期間が空いたため、せっかく身につけた単語や文法が頭から抜け落ちてしまったのです。いつ入国ができるか分からない不安定な状況で、実習生自身の日本語を学び続けるモチベーションも下がってしまったことがあります。
技能実習生の中でも日本語ができる人・できない人の差が大きい理由
「他の会社の実習生と比べて、自分の会社の実習生は日本語が下手な人が多い気がする」そんな風に感じたことのある企業様は多いのではないかと思います。では、実習生の日本語レベルの個人差はどのようにして生まれるのでしょうか。
①送り出し機関の日本語教育レベルの差
送り出し機関によって、教育レベルは大きな違いがあります。在籍している教師の教育能力の差もありますし、送り出し機関の日本語教育に対する意欲のレベルもさまざまです。
また、提携している監理団体の日本語教育の方針や、監理団体と送り出し機関の連携がうまくいっているかによっても大きく左右されます。熱心な監理団体では、現場で使う工具一式を写真と現地語訳付きで単語帳にしたものを送り出し機関の授業で使用させるなど、実践的な教育に力を入れています。
②送り出し機関の教え方の問題
また、ほとんどの送り出し機関では『みんなの日本語』という教科書を使用して授業を行いますが、これは日本に来る留学生向けの内容です。留学生の生活で使う日本語と、技能実習生が現場で使う日本語はまったく違います。
送り出し機関に在籍する教師の一部は元技能実習生で、N4からN3レベルの日本語力しかなく、日本語を教えるための研修なども受けていません。そのため、文法や発音を間違ったまま教えていたり、実習生からの質問にも答えられないといった問題が発生します。
>>>(参考:MEIKO GLOBAL 海外の日本語教育の現場)
外国人技能実習生の日本語上達のために企業ができること
入国後の実習生の日本語が少しでも上達するために、現場でできることをご紹介します。
①仕事中は技能実習生に日本語のメモをしてもらう
実習生がわからない言葉や初めて聞く単語があったとき、発音と意味をメモして覚えるように伝えるのはとても効果的です。日本人の私たちも、仕事で新しく出会った単語や新しい仕事の手順など、その場でメモしていないと忘れてしまいがちです。
「いちいちメモさせていたら作業スピードが落ちるのではないか」と思うかもしれませんが、ひとつひとつ確実に日本語を覚えていくことによって長期的な仕事のスピードは上がること間違いないです。
②技能実習生には簡単な日本語で話しかける
実習生には、なるべく簡単な日本語で話しかけましょう。理解できないときは簡単な日本語に言い換えたり、一文一文を短く区切って指示するなど、臨機応変に対応することが重要です。「破損する」は「こわれる」、「接合する」は「つける」など、子どもでも理解できるような日本語に言い換えるイメージになります。
また、「この荷物を2階に運んで中身を出して箱をつぶしてください。」などと一文で多くのことを伝えると混乱するので、「この荷物を2階に運びます。中身を出します。箱をつぶします。」などと区切りながら確実に伝えるといいと思います。
技能実習生がわからない時は質問してもらう
もう1つ大切なことは、実習生がわかっていない時は、「わかりません。教えてください」などと質問してもらうことが大切です。技能実習生によくあることとして、わからないことでも「わかりました」と言ってしまうことがあります。そのため、実習生がわかっていないと感じたら、「わかりませんでいいよ」と伝えてあげたり、実習生がわからないと言っても怒らないことがとても大事になります。
短期間で外国人技能実習生の日本語を上達させる方法
仕事中のメモや簡単な言葉で話すなどの現場レベルでの努力は大切ですが、日本語の基礎的な力はやはり文法や単語をしっかり勉強することによって身につけられます。しかし、実習生に仕事が終わって帰宅後自分で勉強するように伝えても現実的には難しいです。
短期間で日本語力をレベルアップするのにおすすめなのが、オンライン日本語教育です。私たち「むすびば」は、技能実習生に完全特化した日本語教育を行なっています。
実際に技能実習の現場で行われる会話を想定して作られたオリジナル教材を使うので、市販の教材とは実践力が格段に違います。語彙や文法も、技能実習生が多く在籍する建設・農業・介護・製造などの業界に合わせて厳選しています。
むすびばは講師や他の実習生との会話中心の授業なので、机に向かってする孤独な勉強とは違い、楽しみながら日本語力を向上させることができます。授業で日本語を話すことに自信がつくと、仕事でも積極的に日本人社員に話しかけたり質問できるようになる実習生が多いです。
>>>日本語が上達したことで実習生と日本人社員の関係性が良くなった例はこちら
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