介護現場で生きる日本語を学び、8ヶ月で夜勤への配属を実現
#オンライン日本語教室
幅広い医療サービスを展開している永生会は、2009年の経済連携協定のスタート以降約15年にわたって外国人の介護士とともに働いてきました。同法人は、これまで入国から1年半程度かかっていた外国人の夜勤配属を、むすびばのオンライン日本語教育を利用することで約8ヶ月で実現。
本記事では、むすびばのオンライン日本語教育を導入するまでの経緯、期待していたポイントや具体的に得られた効果について伺います。
基本情報
会社名:医療法人社団 永生会
受講人数:特定技能5名
国籍:ネパール ベトナム
職種:介護
職場で必要なのは「報告・連絡・相談」のコミュニケーション
――まずは永生会のことを簡単に伺ってもいいでしょうか?
永生会は、急性期医療から在宅介護まで幅広い医療福祉サービスを提供している法人です。病院には急性期治療を終えられた高齢者が多く入院していて、ご自身で動くことができない方もいらっしゃるので、介護の力は絶対に必要だと考えています。
――介護は欠かせないサービスになっていると思いますが、外国籍の介護士を採用するようになったのはどういった背景がありますか?
2009年に経済連携協定(EPA)が始まったタイミングで受け入れをして、今では技能実習生や特定技能ビザの方にも働いてもらっています。当初は理事長が異文化との関わりを積極的に進めていきたいという想いを持っていて受け入れを始めましたが、文化的な違いの理解が進まなかったり、期待通りに仕事をしてもらえなかったり、現場は大変でした。
仕事に関しても、毎日行う仕事は見よう見まねで覚えますが、別の現場に移動したり新しい仕事になると失敗が増えてしまいます。このままでは新しい仕事を任せられるようにならないと思い、むすびばの日本語教育を利用することに決めました。
――具体的にどういった課題を感じていましたか?
外国籍の介護士たちは、日本に来る前に母国で日本語を勉強してきます。挨拶や基本的な文法は学習してきてくれますが、職場でのコミュニケーションの8割は専門用語を使った「報告・連絡・相談」です。
介護士として働くとなれば、ただ話せればいいわけではなく、状況を確認して異常があった場合は知らせたり、どのように対応したら良いかを相談する必要があります。その点が母国の日本語学校では足りないと感じていました。
入国して間もないと、日本人の職員が専門用語や難しい言葉を使った際、本人が理解してなくても「大丈夫」と答えてしまう場面があります。それでミスが起こってしまうと、「大丈夫だと言ったよね」と責められてしまうこともありました。「もう一度言ってください」「これはどういうことですか」など、分からないことを聞くための語彙をしっかり身につける必要があると考えていました。
――仕事を覚えてもらうことはもちろんだと思いますが、同じくらいコミュニケーションを取れるかが重要だということですね。
コミュニケーションは患者さんにも影響することなので、日本語で会話できることは重要だと考えています。永生会で働いてくれている外国人は、一生懸命で、仕事を覚えるのも早いです。一通り仕事ができるようになった上で、患者さんの状態の変化に気づいてそれを周りに伝えられるなど、コミュニケーションの力が成長すると、本人の自信や周りからの承認にも繋がっていきます。
また、楽しく仕事をして欲しいという想いもありました。言葉が通じなかったり、話が合わないと疎外感が生まれてしまいますよね。本当は母国のことを話したいと思っていても、言葉が分からずに上手く伝えられないもどかしさを感じている様子を見てきたので、どうにかしてあげたいと考えていました。

介護現場で生きる実践的な学びで夜勤への配属を実現
――日本語を座学で学ぶというよりは、伝えるための実践的な日本語の習得が必要だったということでしょうか?
そうですね。看護部長からは、とにかく現場で通じる日本語を教えて欲しいとずっと言われていました。日本語の勉強は集合研修でもやりますが、たった1時間程度では教えきれないんです。病棟ごとにコミュニケーションに関する課題がたくさん上がってくるので、そこは時間を割いてやる必要があると考えていました。
ーーそんな中でむすびばのオンライン日本語教育を使っていただけたのはなぜですか?
日本語学校を探していたときに、代表の相原さんの取り組みを見つけました。むすびばのWebサイトを見ていて、なによりも「技能実習生に、日本に来てよかったと思って欲しい」という想いに共感しました。また、カリキュラムを個別にカスタマイズされている印象を受けて、この学習スタイルであれば勉強を継続できるのではないかと感じました。実際に進めていく中でもこちらの要望を受け止めてカスタマイズしていただけてよかったです。
担当されていた先生も、5人のことを理解して授業を進めようとしている印象を受けました。永生会ってアットホームな雰囲気なんです。実際の授業の様子を見ても、和やかで相性の良さを感じました。

ーー今回は8ヶ月ほどご利用いただきました。効果は実感できましたか?
今回採用した5人は、半年で夜勤に入れたいという要望があったのですが、今までの技能実習生や特定技能の人は、夜勤従事までに1年半程度かかっていました。でも、半年ほどたった頃に「夜勤に入れようと思う」と看護部長から聞いた時に、むすびばに日本語教育をお願いしてよかったと思いました。期待していた通りに、日本語を理解したり、伝える力が身についたと思っています。
最近は日本人の職員からもいきいきと発言してくれるようになったという声をもらいました。院内研修の際には、受講していたみんなに介護の状況判断を問う質問をすると、5人とも適切に答えられたと聞いています。
半年経過したあたりからは、むすびばの介護職向けのプログラムを導入していただきましたが、こちらもよかったと思います。半年間の日本語の勉強を経て、より介護の実務に結びつく具体的な学びを効果的に得ることができました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

医療法人社団 永生会
齊藤様
介護
医療法人社団永生会は、東京都にある医療・介護法人で介護老人保健施設、認知症グループホーム、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所などを運営しています。
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