技能実習生の安全と成長を支える 日本語教育の鍵はフレンドリーな空間

コラム

監理団体だけでなく入国後講習も手がけられているグローバル・ビジネス・アライアンス協同組合(以下、GBA)代表理事の松本さんと、外国人労働者に向けた日本語教育を展開しているむすびば株式会社(以下、むすびば)代表取締役の相原が対談を行いました。GBAはむすびばのオンライン日本語教育を導入し、技能実習生が抱える日本語の課題に取り組んでいます。対談では、日本語教育の話題を中心に、技能実習生が日本で働いていくためにどういった支援が必要なのかをお話ししました。

技能実習生が働く上での問題を防ぐ日本語の重要性

松本:
技能実習生が働き始めてから問題になることが多いのは、作業中に危険なエリアに入ってしまって怪我をしてしまうケースですよね。例えば建設現場で物が倒れたりすると危ないですが、日本語で指示が伝われば避けることができます。

長い間日本で働くことで、仕事に慣れたり、日本語が話せるようになっていきますが、それまでは現場でわかるように母国語で注意喚起しておくことが大事です。製造業でも、機械の横に製造工程と安全対策を母国語で書いておくなど、問題が起こる前に対応を進めることも必要だと思っています。

相原:
製造業の場合は1つの工場で働く技能実習生の人数が多いので、20人いる中で1人が日本語が話せて他の実習生に通訳していることもありますよね。そうなると1人だけが日本語が上手くなり、他の実習生はどんどん日本語が話せなくなっていきます。

話せる1人が休みの日はミスが起こってしまうことが増え、その状況に課題を感じてむすびばのオンライン日本語教育にお問い合わせいただく受け入れ企業さんも多くいらっしゃいますね。

フレンドリーで楽しい空間が日本語の成長につながる

松本:
GBAの組合員にもむすびばのオンライン日本語教育を利用している方々がいて、授業の様子を見させてもらいました。女性の先生がフレンドリーに実習生と会話していて、すごくいい。

以前ベトナムから1名、日本語は全然話せないんだけど、とてもフレンドリーでコミュニケーションを取ろうとしてくれる実習生が入国してきたことがあります。彼には入国後講習を2ヶ月受けてもらって、1ヶ月目はみんなと同じ授業、2ヶ月目は少人数のクラスで勉強しました。2ヶ月後には喋れるようになって、配属してからは会社の人に可愛がられています。

働き始めてからも会社の人からたくさん話しかけてもらえる関係性を築いているから、どんどん日本語が話せるようになっていく。フレンドリーだから、日本語を継続して学ぶ環境ができていたことが大きいと思っています。

相原:
僕らもフレンドリーな授業は大事にしています。やっぱり楽しくないと続かない。実習生は週6で朝から夜まで働いてる人もいて、忙しい中で仕事が終わってから僕らの授業を受けています。先生や他の実習生と話したいとか、自分のことを話すのが楽しいから参加している人は、会話量も増えるので日本語力が伸びていきますね。

継続という意味では、実習生はやる気がないから、オンラインの勉強は続かないといった声を受け入れ企業の方からいただくことがあります。でも、心の底では話せるようになりたいと思っている実習生が多いんです。話せないとストレスが大きいけど、勉強は好きじゃないし、疲れるから嫌。最初はそう考えていた実習生も、気軽に話せたり楽しい空間で学んでいると意外と継続して勉強できているということはよくあります。

技能実習生の悩み相談窓口としてのオンライン日本語教育

松本:
授業の様子を見てもう一つ感じたのは、先生が実習生に「寄り添っている」ということです。自分のスキルアップのために教えるだけでなく、実習生の面倒を見るんだという気持ちを持ってる印象を受けました。

そうなると実習生から困っていることを相談してもらったり、いい関係性を築いていけますよね。実習生は慣れない環境で悩みも相談しづらい中で、それを吸い上げられるのは受け入れ企業にとっても嬉しいことだと思います。

相原:
会社の人や監理団体に言いづらい相談をしてもらうことは、一つの目標にしています。実際にあった話で、入国して間もないオンライン日本語教育の生徒が「給料が低すぎます。おかしいので助けてください。」と連絡してきたことがあります。契約書を確認すると変形労働時間制であることが分かり、丁寧に説明すると理解してもらえたので解決しました。実習生と先生は週に2回顔を合わせてコミュニケーションを取っているので、相談しやすい関係性を築いていくことは意識していきたいと思っています。

松本:
GBAにも外国人労働者への支援をやっている組織が視察に来てくれますが、話を聞いていると窓口だけ設置して相談を受けるだけのところもあります。僕らは相談受けたら、それを解決してあげることが支援だと思ってる。

絶対に支援しなきゃいけないことは、全国監理団体連絡協議会として解決に動いていくことも必要だと思うんですよね。まずはGBAやむすびばで実習生の悩みを聞いた上で、それを協議会のメンバーと連携しながら解決していく。そうやって技能実習生が日本で働きやすい環境をみんなで作っていけると良いと思っています。

相原:
むすびばだけではどうすることもできない問題は多いので、一緒に活動していけると心強いです。これからも様々な領域で連携させてください。本日はありがとうございました。

むすびばのオンライン日本語教育について

むすびばのオンライン日本語教育は、会話力を伸ばしていくことに特化した実践的な教育プログラムです。技能実習生が現場で日本語を話せるようになることを目指し、実習現場で使われる表現を中心に学ぶ会話形式の授業を行なっています。

初めての企業様を対象に2週間の無料体験をご用意しているので、実際にどういった雰囲気で授業が行われているのか確認した上で申し込みいただくことができます。お気軽にお問い合わせください。

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