技能実習生の通訳にはChatGPTがおすすめ
技能実習生に仕事の指示が伝わらない、同じことを注意しても全然直らない。こんな不満を持っている企業の方は多いのではないでしょうか。実習生から送られてきたGoogle翻訳を使ったであろうメッセージが読み解きづらい、といったこともよくあると思います。
日本語での会話が難しいと、どうしても翻訳ツールに頼ってやり取りをする場面が多くなります。しかし、これまで翻訳ツールとして主流だったGoogle翻訳の精度は、あまり正確ではありませんでした。
そんな中、2024年5月にOpenAIが発表した新たなAIモデル「GPT-4o」は、翻訳の精度がかなり上がっています。これをうまく利用できれば、技能実習生の現場で起こるトラブルや社内のコミュニケーションは減らすことができると思います。
一方で、最近のニュースでAIが凄いとよく聞くけれども、自分では使いこなせないのではないかと感じている方も多いと思います。今回は、実際にGPT-4oを使ってみた上で、技能実習生を受け入れている企業におすすめの簡単な使い方を紹介します。
仕事で指示が伝わらない時にChatGPTを使用する
ChatGPTの使い方は、実はとてもシンプルです。ChatGPTに翻訳を指示し、翻訳して欲しい言葉を送ります。
会社に複数の国籍の実習生がいる時は、このようにいくつかの言語をまとめて翻訳してもらうことが可能です。
このような基本的な翻訳はGoogle翻訳でもできますが、翻訳の精度がChatGPTの方が高いので、簡単な翻訳もChatGPTを活用することをお勧めします。
実習生の母国語で社内マニュアルを作成する時にChatGPTを使用する
道具の名前や作業の内容を覚えてもらえない時も、ChatGPTは便利です。例えば、仕事で使う道具の写真を送って、その名前と使い方を母国語で表現してもらうことも可能です。
はじめに道具の名前と使い方を書いてもらうように指示し、その後に道具の写真を送ります。今回はスパナの写真を送ります。
これで会社ごとにオリジナルの道具一覧を作成することができます。日本語だけでなく実習生の言語も入れることができるため、ChatGPTでまとめた内容を実習生に送れば、実習生に理解してもらうことができます。
既に日本人向けに日本語の社内マニュアルが存在する企業は、そのファイルをChatGPTに送るだけで翻訳することもできます。今回は私たちのテキストの一部を翻訳してもらいます。
このように日本語のPDFファイルを翻訳できます。また、翻訳してもらった内容をPDF化するように指示することも可能です。既に日本語の社内マニュアルが存在する企業は、労力をかけずに実習生の母国語でマニュアルを作成することができます。
ChatGPTは万能か
ChatGPTはGoogle翻訳と比較しても精度が高く、使い方次第でマニュアル作成などの作業を簡略化することができる非常に便利なツールです。しかし、ChatGPTを活用すれば技能実習生と会社の間で起こる全ての問題が解決するとは思いません。こういったツールは、あくまでコミュニケーションを補助してくれるものです。仕事現場ではスマホを開いて翻訳している時間はないので、実習生が日本語を話せるようになるに越したことはありません。
それでも、ChatGPTを活用すれば、実習生とのコミュニケーションが少しは楽になるはずです。新しいツールを取り入れるのは面倒だと感じる方もいらっしゃると思いますが、ぜひ試してみてください。
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