株式会社吉川建設 五十嵐様 (建設)
ベトナム人技能実習生のいる建設業が抱えている問題とは
ベトナムの外国人技能実習生を受け入れている株式会社吉川建設の五十嵐さんにお話を聞きました。
なぜ、実習生に日本語教育を導入しようと思ったのか、勉強してから実習生に起こった変化は何だったのか伺っていきます。
最初は指示が全く伝わらなかった
――五十嵐さんはどうして実習生に日本語教育を勉強してもらおうと思ったのですか
一番は仕事で実習生とコミュニケーションを取ることができなかったからです。
指示が聞き取れないので怒られてしまう。パイプをとってきてと言われてもわからなくて別のものをとってきてしまうことがありました。
過去形でないのに過去形で話してしまうこともあり、彼らの伝えたいことを理解できなかったです。
――日本語のコミュニケーションを取るのが難しかった理由はどこにありましたか
建設現場での指示や会話のスピードが早いことがあると思います。
あとは、勉強してきた日本語と現場で使われる日本語が違った部分があります。
教科書には「もってきてください」のような例文がのっていますが、現場で使われる言葉は「もってきて」「もってこい」のような命令形が使われるので理解できなかったんだと感じています。
――日本語が伝わらない問題にはどのように対処されていたのでしょうか
もともと、昼間に社内で日本語を教えていました。ただ、教え方もわからないし、先ほどお伝えしたように教科書には正しい日本語しか載ってないため、実戦には役に立たないと思っていました。
そこで「むすびば」の存在を知って無料体験を申し込みました。
技能実習現場で使う日本語を教えてもらったのがよかった
――無料体験を利用してよかった部分はどこにありましたか
勉強を開始する前に、日本語ができないことで仕事でどういう時に不便か聞いてもらったことが助かりました。
仕事での会話と勉強した日本語が違うことを伝えて、現場で使う男性言葉を教えてもらったことがよかったです。
「もってこい」とかそういう内容を教えてくれて、それまで勉強していた「走ってください」では通じなかったから、ありがたかったです。
また、オンラインで仕事が終わった後の時間に勉強できるので、受講が楽だったこともよかったです。
―-無料体験後に継続するか悩まなかったですか
悩まなかったですね。授業の様子を動画で見て、実習生が4人とも楽しそうにしているから続けようと思いました。
技能実習生が続けられることが大事で嫌々やってもしょうがないと思っていたので安心しました。
あとは、日本の文化も教えてくれたのがよかったです。
例えば、日本人の帰れって言ってるのは本当に帰れと思って言ってるのではなく相手のためを思って伝えているので帰らずに失敗した時は質問すること、そこらへんの日本人の難しい部分、ニュアンスまで書いてあったのが感動しました。
(上記の画像は授業内容の一部です)
―-最後に勉強したことで彼らにはどんな変化がありましたか
勉強してよかったのは、本人たちの自信がついたこと。日本語が全くわからなかった時は自分から社員に対して話しかける時はなかったです。でも、最近は間違えながらも話しかけるようになってきました。これによって実習生と日本人のコミュニケーションが活性化したと思っています。
技能試験に合格して、みんな技能実習2号になれたこともよかったです。他の企業さんだと落ちている実習生もいたので安心しました。